クトゥルフ神話TRPGセッション『雪山密室』振り返り反省記事その2

 今週は突発セッションや身内の訃報、自身の体調不良など色々なことが同時に発生したために記事投稿が遅れてしまいました、申し訳ございません。今週は前回からの『雪山密室』セッションの反省記事の続きとなります。今週でセッション内で起こった出来事の振り返りは終わり、金曜日に上げる予定の記事がこれまでの記事を踏まえた『雪山密室』で事故を防ぐためのキーパリングサポート記事を書く予定でいます。それでは、遅れましたが本編のほうに入っていきたいと思います。


以下ネタバレを含む感想です。ここからはシナリオを既に読んでいるか、プレイ済みということを前提に記事を書いていきます。
未プレイの方はネタバレに注意してください。



島谷の捜索から夕食途中の続きから
 料理組に混じっていた探索者は外に出ていた探索者二人に比べて早く食べ終わるため、外に出ていた探索者が食事を食べ終わるまでのタイミングで一人の探索パートを挟みました(料理を食べ終わるタイミングを合わせて全員の時間軸を合わせてもよかったんですが、色々と不憫なので安全な今のうちにということで)。
 まず、彼は二階の客室を調べていきました。一室のみ部屋の中に入って探索を行い(まあ特に何もないんですが)、窓に板が打ち付けられていることを説明しました。また、廊下の突き当たりの物置が掃除用具入れであること、右側の部屋(平岡たちが先に荷物などを置いた部屋)に鍵がかかっていることも説明しました。
 だいたい時間的にはこれくらいだろうと死体を調べていた探索作者をペンション内に入れ、その音を聞きつけたということで一度合流を図ります。その際、死体の情報や上の部屋の情報などを共有し、「死体は屋根からではなく、空から落ちてきた可能性がある」という結論に至っていました。
 情報の共有を終えた後、探索は続行されます。二階の探索を終えた彼は序盤の探索で調べていなかった「従業員の部屋B」を探索し、シナリオにおける重要アイテム・情報の数々をここで手に入れます。
 さて、探索者達がペンションに戻り、ノートの解読や探索を終え、全員が食事を終えたこのタイミングで、一旦全員の時間軸を合わせました。このタイミングでは誰から始めてもよかったんですが、平岡と共に帰ってきて食事を終えた探索者からシーンを再開しました。

夕食後~平岡に入れ替わった従者との遭遇まで
 彼は秋山が怪しいとずっとにらんでおり、談話室にいる探索者(〈心理学〉持ち)を連れて彼と会話したいとのことでした。そのため、ダイニングから談話室に行き、岩瀬にノートを渡した探索者と合流した後二人でダイニングに入ります。
 しかし、このタイミングでコーヒーを入れたいと探索者の一人(〈心理学〉持ちの方)が宣言しました。本人はロールプレイの一環で軽い気持ちで言ったようでしたが、私はシナリオに用意されている平岡(に入れ替わった従者)と遭遇するイベントを起こす機会を窺っていたため、この提案を採用してシーンを移し、厨房を出たタイミングで平岡(従者)と遭遇するイベントを発生させます。彼は〈心理学〉持ちだったためイベントの技能ロールにも成功し、「彼が何かを焦っている」ことに気が付きます。イベント通り、そのまま従者は厨房の中へと入っていかせました。

綻び、そして起こる停電
 コーヒーを入れてダイニングに戻った探索者でしたが、先ほどのイベントを受けた結果、コーヒーをダイニングに運んだ直後砂糖とコーヒーフレッシュを持ってくると言う名目で単身で厨房へ向かおうとします。
 さてこの場面ですが、シナリオの進行上はこのタイミングで嵯峨深雪が厨房へ入り、従者に殺されて入れ替わりを果たす場面となります。このままPCの行動を黙認していればNPCの代わりに探索者が死ぬことになりますが、シナリオ全体で見ればちょうど中盤に入った頃となる上、まだ従者に関する具体的な情報が何もない状況ですから可哀想ですし、これで死んだら半ばシナリオ崩壊となるけれど、まあしょうがないだろうなどとと考えつつ、このタイミングで出せる最後の助け舟として停電イベントを発生させました。
 停電イベントによりペンション内は真っ暗闇の状況になり、二階から女性の悲鳴が聞こえることになります。まず最初に、探索をしていた探索者がダイニングの近くに居たので、ダイニングで合流しました。このタイミングで全員が合流したことにより探索の指針がリセットされるかと思い、岩瀬などを利用してブレーカーなどを探しに行った方が良いのではと伝えましたが、結局は探索者二人と岩瀬が上に向かい、探索者の一人が厨房に向かうことになります。
※深雪を無理矢理出しゃばらせて止めるなどという選択肢もなくはなかったのですが、私自身そこまでして探索者を生かすのは興醒めですし、このシナリオの場合探索者が死ぬことによってPLがまた新たな役割を与えられるという特殊なシナリオなので、これ以上介入することはやめました。

シナリオ崩壊の序曲~この時、私は何を考えていたか~
 厨房に向かった探索者は暗闇の中平岡に化けた従者と遭遇します。本来シナリオ上の予定では厨房に向かった嵯峨深雪がこのタイミングで入れ替わるのですが、相手はPCですから、無条件で殺すというのは流石にためらわれます。この場面において私の頭をよぎった選択肢は以下の4つでした。
①襲わずにスルーする
②そもそも厨房に居なかったことにする
③嵯峨深雪との入れ替わり以降の探索者襲撃手順に従う
④嵯峨深雪と同じように無条件で殺す
 この時私が考えていたことは、これがシナリオ上致命的な展開かということです。殆どのTRPGの例にもれずクトゥルフ神話TRPGというものも、シナリオ途上におけるキャラロストというものは通常想定されていない(海外はそうでもないらしいですが、日本においては)ものです。その理由としては、主に「PLがシナリオに参加できなくなる」ことが原因でしょう。しかし、このシナリオにおいては死んだPLに役割があるのです。それも、少なくとも今までにないであろう、特殊な形で。そのため、私はキャラロストも選択肢に含めていました。
 それを踏まえて考えると、まず①と②の選択肢は描写との兼ね合いと従者の行動パターンからいって後から説明ができない行動なため、即座に除外しました(私は論理的に説明のできない救済措置は基本的にとりません)。そのため、③と④の選択肢を考慮するわけですが、次に考えたことは従者が探索者に襲い掛かって逃げられた場合です。この場合、中盤の始まりの段階でこのシナリオにおける最重要のギミックがわかってしまい、『サセックス草稿に関する私的講釈』の解読と推理を通じてトリックを見破るというこのシナリオにおけるキモの部分がなくなってしまう上、NPCの孤立を徹底して防ぐはずなため、残すところ天狗岩における儀式と決戦だけとなり、シナリオのピークが平岡の死体発見いう、不完全燃焼な結果となってしまいます。
 そのため、基本的には厨房に入ってきた探索者を殺す方向で考え、最後の救済としてSTR対抗ロールと首絞め後の行動一回分を認めました。早々にPCに入れ替わられるというのは厳しい状況ですが、本来嵯峨深雪も身内には変わりない訳ですし、これまでのPLの行動的に固まって行動を取る方向性で話がまとまっていたため、まあ何とかならなくもないだろうし、複数いるNPCをうまく使った上でノートの解読を任されている岩瀬の英語技能の数値を上方修正しておけばいいかなとかを漠然と考えていました。

シナリオ崩壊の序曲~終わりの始まり~
 厨房に入った探索者と平岡に入れ替わった従者ですが、最初のうちは普通に会話をしていましたものの、PLが「宣言していなかったがスマホのライトを付けていたということにしていいか」と聞いてきたので、一応許可はしましたが、光で姿を照らし出されてしまうと不意打ちができなくなってしまうので、許可した直後に首を絞め始めました。STR20に対し探索者のSTRは13。常人よりは高い方でしたが対抗ロールには失敗、振りほどくことはできなくなります。この首を絞められているタイミングで自由行動(声を上げることはできませんが)を一回認め、手持ち武器であるダーツを従者の腕に刺すと宣言します。装甲を越えるダメージ値は出せなかったため手を振りほどくことはできなかったものの、最後に正体を現し、首の骨を折って死亡という形をとりました。
※探索者死亡後、シナリオ内ハンドアウト『虐殺計画』や、従者が知りうる情報や取りうる行動などを伝えていくつか質問を受けた結果、自分の死体を即座に崖に捨てに行くと宣言したため、許可しました。

シナリオ崩壊へ~重なる誤算~
 探索者が厨房で絞殺されている頃、島谷の部屋に向かった探索者たちとNPCは凄惨な現場を目撃したことによるSANチェックや現場の簡単な探索を行います。一通りの探索を終えた後、悲鳴の主である浜野がシャワーを終えて部屋から出てくるまでの間に少々待ち時間があるということで探索者の一人がダイニングの様子を確認すると言って出ていきます。ダイニングにいる二人に二階であったことを伝えると、「危険性は承知だが、単身地下室へ行く」と宣言しました。
 従者は神話生物ですし、シナリオを読む限り人間のだいたいの位置は把握できているだろうということで、会話をしている人間の居場所程度ならロールなしで把握できるという程度に従者の聴力を考えていました。そのため、「扉は防音機能を備えているし、歩いて地下室内で探索する分には従者が察知することはないだろう」と高を括ってそのまま許可しました。しかし、最大の誤算はこの後に発生します。地下室向かった探索者は途中、大声で「地下室へ行く」と呼びかけることを宣言したのです。
 二階における探索者たちの行動と従者を動かしているPLの行動宣言とを考えれば、時間軸的にこの言葉を従者が聞き逃すということは有りえません。複数人で向かっている可能性を考えて向かわないパターンもあるかと思いましたが、そこまで深読みはせず単純な好機と考えて従者に入れ替わったPLは地下室へと向かいました。こうなると、地下室の防音壁は従者に味方します。ここまでくると立ち回り次第で探索者は完封されてしまいますし、実際従者は逃げ道をふさいで背後から襲い掛かると宣言したため、勝機の薄い1対1の戦闘になりました。
 探索者は背後からの不意打ちによる噛みつきのPOWロールにクリティカルを出したため、噛みつき時の組み付き解除+距離を取ることに成功したという処理にしました。この処理に関しては追加行動を許可しようとした際、〈回避〉や受け流しならともかくPOWロールの処理であることを指摘されて変更したものです。しかし、この探索者は〈回避〉が40ほどあったため、成功率が低いとは言えない従者の攻撃を避けつつ時間を稼いだり、扉に駆け寄って音を出す・逃げ出すなどのアクションを宣言すれば増援を呼ぶことのできる可能性はありましたが、不幸にも不意打ち後の2ラウンド目で気絶圏内のダメージが入り、そのまま止めを刺されました。

シナリオ崩壊~そして全滅へ~
 従者は地下室で殺害した探索者の死体もすぐさま崖下に捨て、後からやってきた探索者とNPCには「毛むくじゃらの動物に襲われて探索者の一人がさらわれた」と説明します。その後は消えた電気の復旧もままならないまま最後の探索者も言葉巧みに二人きりにされると、多少の抵抗はあったものの両脇を抱えた状態で外へと飛び立ち、そのまま凍死しました。
 正直この短いタイミングで探索者が二人死んだ時点で情報不足とそれによる従者への対応の難しさからこのシナリオはほぼ詰みであり、いかなる場合においても全員で固まるなどの対応をしない限り遅かれ早かれPCと二人きりの状況に追い込まれて死ぬことになるでしょう。地下室に探索者が居ないことをうまくごまかされてしまい、早々に二人きりになってしまった時点でどうにもならないことはわかりきっていたため、一応公平な処理は行いましたが最後も事実上の負けバトルとなってシナリオ終了となりました。

 いかがでしたでしょうか。このような流れで私がKPを務めた『雪山密室』のセッションは幕切れとなりました。振り返ってみると、一番の原因は私の従者の扱いにあったような気がします。仮にもPLが中に入っており、それに対して他のPLと対等な処理をしたため、PL側の動きとも相まってかなり厳しい展開となったかと思います。もし私が従者をPLに入れ替わった後もNPC同様に動かせていたとするならば、地下室におけるアクシデントは従者側の動きをもたつかせることで回避できましたし、それ以外にも方法はあったかと思います。今回2週にわたってセッションで起きた出来事を振り返っていましたが、この『雪山密室』の難しさというものがよく理解できたと思います。今週の金曜日に上げる記事では、それらを踏まえて『雪山密室』のキーパリングサポート記事を書こうと思います。それでは、今週の記事でお会い致しましょう。

雪山から脱出するゲームブックもありましたが、こちらの方が面白そう。

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