秘密持ちシナリオ『悪魔のヒト探し』キーパリングサポート記事その2

 今週も先週に引き続き『悪魔のヒト探し』のキーパリングサポート記事となります。先週は実際のセッションでPL4を務めた私がPC4の秘密が実際にどのように裁定されたかの実例を紹介しつつ、私がどのような考えでプレイしていたかの記事でしたが、今週はこのシナリオの製作者自ら書いたシナリオ解説となっています。文章校正などは私がしましたが、基本的には製作者本人が書いたものなので、私はノータッチです。内容としてはシナリオ本編では解説しきれない部分をより詳しく、といった感じとなっています。KPをする予定のある方は、一読しておくといいかもしれません。それでは、ここから本編となります。


以下ネタバレを含む感想です。ここからはシナリオを既に読んでいるか、プレイ済みということを前提に記事を書いていきます。
未プレイの方はネタバレに注意してください。



 前提として、白い部屋はニャルラトホテプが創り出した空間、物質なので、探索者達に与えられたニャルの力を持ってしても破壊する事は不可能です。また、備え付けられた扉には覗き窓や鍵穴などは無く、閉じてしまったら部屋の中の音は聞き耳でもしない限り基本的に外には漏れません。以上の点を踏まえて、各部屋の解説をしていこうと思います。

力の証明
 ここは戦闘を介して与えられた秘密を理解する部屋です。シナリオに書いてある通り、
①人の手では倒せない
②黒い触手などのニャルラトホテプを連想させない
 これさえ守ってもらえれば、ここに登場させる化け物は本当になんでも良いので、各々の卓で思い入れのある神話生物や個人的に好きだけど滅多にお目にかかれない神話生物、もっというとゴジラやガンダムなんて呼んでみるのも面白いかもしれません。要するに、ニャルの力でないと倒せない強敵の存在をPCに認知させるのがこの部屋の役目です。これは時間経過後に再出現する化け物に対するPCの対応に関わってきます。
 また、化け物はニャルの創り出した壁や扉を壊す事ができます。導入の戦闘では、攻撃の反動や倒れた時、戦闘開始時の威嚇等で部屋に傷や亀裂が入る描写を必ず入れて下さい。また、倒した後の化け物の遺骸や血痕も残しておく事。基本的に遺骸や血痕は探索者が隠蔽すると思われますが、部屋の傷は治す事が出来ず、もしやるなら自分の体の一部を分離させ傷や亀裂を埋め合わせることになるでしょう。そうなった場合は黒き瞳に見られることで黒い液体となって流れ落ち、部屋の傷があらわになります。これが力の証明の部屋から秘密を暴くヒントとなります。
 この部屋は初めから与えられているデメリット(化け物の遺骸、部屋の傷)が多いので、黒き瞳程ではないにしろ難易度が高い部屋となっていると言えるでしょう。

第六感例…つい先ほどまでここで大きな争いがあったと直感する。また、その脅威は時とともに再び現れるだろうという事がわかる。


真の姿

 ここは鏡を通して視覚的に与えられた秘密を理解する部屋です。全員で同時に鏡を見れば、自ずと仲間外れが誰だか分かりますが、この部屋に居るPCは自分の秘密を守るために鏡を隠すはずです。鏡とそれを覆う布は、ニャルの力を使わずとも物理的に破壊することが可能となっています。
 この部屋は鏡の存在をどうにかしてしまえば、他にデメリットの無い、比較的難易度の低い部屋となっています。

第六感例…この部屋には偽りを映し出す何かがあったが、つい先ほど何者かの手によって意図的に無くなってしまっているという事がわかる。


神の智慧
 この部屋は落ちている紙、データを介して数値的に与えられた秘密を理解する部屋です。本来ならKPのみが知っているはずの他PCのキャラクターシートやマップなどが手に入ります。これを元に他の探索者(ニャル)が技能値をいじっている事が分かるかもしれません。また、備考欄に追加記載されている文章と黒い伏せ字との関係に気付いた場合はそのままシナリオクリアになります。他の探索者達にマップだけを開示する事で変に怪しまれることもあまり無いはずです。

 この部屋は最もデメリットが少なく、シナリオクリアへの解答が既に用意されている1番簡単な部屋となっています。逆に、シナリオの早期終結を防ぐ意味でこの部屋はTRPG経験の浅いPLに任せることをオススメします。

参考までに部屋に落ちている紙としてのキャラクターシートの例は以下となります。
PC1 PC2 PC3 PC4

第六感例…この部屋には本来知り得ないはずの情報を書き記した何かが5つあったが、今は何者かによって持ち出されているという事が分かる。


黒き瞳
 仲間はずれである唯一のヒトが、襲いかかる這い寄る混沌の手から自らを守る手段が置いてあります。ヒトから見ればただの水晶球ですが、他の探索者(ニャル)から見れば導入の際に眼前に現れたニャルラトホテプそのものです。PC4はこの水晶球を用いる事によって他の探索者(ニャル)の行動を制御する事が出来ます。まぁ、その事をPC4は自覚する事は出来ないのですが…。なお、水晶球はもちろん麻袋もニャルラトホテプが創り出した物なので、シナリオに書いてある通り他の探索者のニャルの力で干渉する事は出来ません。が、能力を使わず生身の状態なら持ったり運んだり出来ます。もちろん人間の力では破壊等は出来ません。
 基本的に他の探索者達になすがままされるがままであるため、この部屋が最も難易度が高く、第六感の秘密も相まって最も熟練のTRPG経験者に任せる事をオススメします。

第六感例…この水晶球を見ていると、今までに経験したことのないおぞましく邪悪な恐怖を感じる。と同時に、この球体が自分にとってとても重要で、無くてはならないものだと直感する。

中央の部屋
 4つの部屋が繋がった広い部屋です。ここには鎖、時計、二枚の紙があり、拳銃が隠してあります。
 天井から降りている鎖は、鎖の形をしたニャルの触手なので、物理的に抜け出る事は不可能。また、繋がれた時点でニャルの能力は使えなくなるので、鎖に繋がれたら基本死にます。鎖が上がりきる前に何らかの方法(四肢を切断等)で逃れた場合は、高度に応じてダメージロールを行い、上がりきった体の一部は穴の奥へと消えた後、再び鎖が降りてきます。(この場合生贄とは判定されません。)また、鎖に複数人繋いだ場合は繋いだ全員が穴の奥へと消えていき、ノーマルエンドとなります。
 時計はシナリオ進行度を表し、PC達にとっては制限時間として与えられます。なので、時間経過は比較的緩くても構いません。50分頃の化け物の進撃タイミングのみ気をつけてください。なお、TRPG経験者なら自然に気付く事だとは思いますが、シナリオ内で制限時間だと明確に描写されるのは2枚目の紙のみです。なのでこの情報もニャル同士を確認するヒントになるかもしれません。
 床に隠してある拳銃は、その存在を2枚目の紙にのみ記してあるので、基本的には探索者(ニャル)しか知りません。この拳銃はPC4が水晶球を常に麻袋の外に出しており、他の探索者(ニャル)達の行動が制限された際の打開策として用意してあります。最も、この拳銃を使う時点で他の探索者(ニャル)に2枚目の紙の内容を理解しているという事がバレてしまいます。

第六感例…この鎖からは今までに経験したことのないおぞましく邪悪な恐怖を感じる。同時に、この鎖からは決して逃れられず、穴の先には確実な死が待っていると直感する。

この時計は自らに残された時間を表している事が分かる。そして、50分針の部分に何か身に危機が迫る何かを感じ取る。

第六感について
 今回のシナリオでは何が起こるか想定出来ず、何が起きてもおかしくないので、第六感の裁定に困る場面が多々あるかと思います。基本的にはその場に応じた技能のクリティカル情報を出せばいいのですが、PC4は他の探索者(ニャル)と比べ色々と不遇なので、少し踏み入った情報を与えても構いません。この辺りの加減はPLの熟練度に合わせましょう。

這い寄る混沌について

 身体を自由自在に変化できます。凄く小さいものからとても大きなものまで瞬時に変化増生し、あらゆる物質の性質を持つ事が可能です。
 また、身体から一部を切り離し自在に操ることも出来ます。この場合、分離した先から得た視覚的、聴覚的情報は瞬時に本体であるPCに共有されます。本体であるPCが黒き瞳に見られた場合、分離している部分との視覚的、聴覚的なリンクが途切れると同時に、本体自身が変化している部分が黒い液体となって飛び散ります。この時、リンクが途切れた先の分離した部分は黒い液体となってその場に滴り落ちます。分離している部分のみが黒き瞳に見られた場合、視覚的聴覚的なリンクが途切れますが、本体のPCには影響ありません。黒き瞳は麻袋や壁、扉等の物理的遮蔽物で視線から逃れられれば能力は使えるようになります。

 さて、今週の記事はこれで以上です。先週今週とこの記事を書いた私達二人とも製作とプレイの両面に関わっている関係上、第三者がこのシナリオを見ても理解できない点の解説が抜け落ちている可能性があります。何かわからないことがあれば、コメント欄ないしツイッターのほうで質問いただければ、適宜お答えしていくつもりです(多少お時間頂きますが)。
 来週の記事ですが、つい最近私がKPを務めていて初の大事故を起こした『雪山密室』の反省的な記事を書こうかなと思っていますが、何かあれば他の記事を書くかもしれません。では、今週はこの辺で。

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