クトゥルフ神話TRPGセッション『I will regain it』感想その3

 先週末、初めての内山御大作成の『クトゥルフ・カルト・ナウ』収録シナリオ『白無垢の母』をプレイしましたが、非常に楽しめたシナリオでした。ああいう、自分たちの行動一つ一つを考えて行動している感覚を味わうのが自分は好きなのだなあと実感しましたね。最後まで迷うことができたという点ではひまつぶし卓作成の『真理の代償』も似たようなスタイルでしたが、こちらは必ずしも探索者たちが動かなくともシナリオ自体は進んでいくタイプなので、難易度的には『白無垢の母』のほうが難しめだと思います。そのうち、このシナリオのPL視点感想記事を書くかもしれませんね。
 さて、ではそろそろ本編のほうに入っていきます。おそらく今週と来週で『I will regain it』の感想記事は終了すると思われます。

その1 その2 その3 その4 その5 シナリオ
以下ネタバレを含む感想です。ここからはシナリオを既に読んでいるか、プレイ済みということを前提に記事を書いていきます。
未プレイの方はネタバレに注意してください。




 前回言及し忘れていましたが、このセッション時はまだジャック関連の(最後の裏切りに関連する)演出が弱く、9.ジャックの悲哀のイベントも存在していませんでした。つまり当初の予定では、最初の精神分析以外はトニーからの情報引き出しなど主体的にジャックのことを探ろうとしない限り最後まで裏切りの気配を全く見せないという構成になっておりました。下手に警戒されるとシナリオ運用上色々と嫌だなあと思ってあえてそうしていた節もありますが、やはりセッション終了後ジャックの裏切りが唐突だったという風に言われたことと、多少不穏な空気を漂わせたところで依頼を受けているという立場上・少なくとも捜査に関してはまっとうに進めているという状況上、ジャックに何かするというのも難しくシナリオ崩壊は起こらないだろうと判断し、シナリオを再構成しています。
 さて、前回はAOOA教団事務所からかわいそうなヤクザを一匹車のトランクに詰めてカーチェイスを交えつつ逃げ帰ったところで記事を終わらせましたので、その続きです。

 ヤクザカーズの追撃を振り切り根拠地に帰ってきたジャック達ですが、着くや否やこのヤクザから情報を引き出そうと拷問を始めます。拷問を見たいかと言えばそうではないでしょうしSANチェックも待っているので、性格的にPC4以外はここに残らないだろうということで、PC1~3は小屋の外で手に入れた日記を読むということになりました。拷問も日記の斜め読みも首尾よく終了しましたが、日記から得られる情報は拷問によって得られる情報は完全上位互換な上、星の智慧派や石塔の場所など下っ端の教団員が知らないとしていた情報ばかりヤクザに聞いていたため、大して拷問のほうから情報を出すことはできませんでした。なお、ここで得た日記の情報は現在シナリオに記載しているものとほぼ同じでしたが、一部情報が書けている部分があり後述する問題を引き起こしました。
【キーパリングメモ】
 ここの処理は特に決めていなかったので、即興でジャックの持つ〈芸術(拷問)〉80%とヤクザのPOW*3を(ハウスルールの心理学対抗ロールと同様に)対抗させて、拷問によって与えたダメージ分をPOWから引いてその都度対抗ロールを行うという微妙に面倒な処理をしていました。拷問ロールを楽しんでもらおうと思っての措置ですが、一回目のロールにして早々にヤクザは口を割ったので、一瞬で終わることになりましたね。後述しますが、石塔の場所に関してはそんな大した情報ではないので、もしヤクザを捕まえてきたならこの場面で場所の情報を出してしまって良いと思います。
 余談ですが、事務所に戻ったとたん訳もわからず襲われてトランクに詰められ拉致されたかと思えば走行中には銃弾がすぐそばを貫通し、ようやく止まったかと思うと今度はトランクから引きずりだされて拷問されるヤクザは想像を絶する恐怖だったでしょうね…。


 さて、AOOAが石塔で何やらやるようだということがわかった探索者達ですが、ここで石塔探しに手間取ってしまいます。最終的には再度図書館技能を使うことで塔の付近に住む人物の個人ブログの記述から石塔の場所を発見するわけですが……?
【キーパリングメモ】
 またここも最初と同じく特に情報の出し方を考えておらずアドリブでやる部分でしたが、教祖の日記の「石塔」の部分が単純な「塔」となっていたことや(しばらくしてそこは修正)、図書館技能に失敗したこと、トニーに電話するなどATUサイドから捜査協力を仰ごうとしたり(ごく少数で行う極秘捜査なので無理)、星の智慧派の支部があるんじゃないかと探ってみたり(そんなものはない)、普通に調べれば出てくる情報でしたがやや空回りしていましたね。私もどう情報を出したものかだいぶ手間取りましたし、ちょうどこの時は普通のシティシナリオをしばらくやっていなかったので、シティ探索のイロハに欠けていたというのもあったと思います。こういう場合はやや誘導を強めにするか、探索をあまり細かくやらずにゆるくやってもらうのがいいかもしれませんね。


 色々とPL同士で相談した結果、塔の爆破や考えうる限り最強の装備を整えて最終決戦の場に臨もうという結論に至ったようです。PC4はジャックに「どれくらい派手にやっていいんだ?」と聞いてきたので、「山中だから多少は大丈夫だが、あまり派手に大爆発を起こすようなら地元警察が出動してしまうからよせ」と答えさせました。対戦車ミサイルやハンヴィーを要求しようとしていたのである程度は牽制しておきました(大使館経由とはいえ流石に厳しいものもあるので)。
 最終的に探索者たちがトニーを通じて要求したものは、ハーゲンダッツ、催涙ガス手榴弾、赤外線暗視ゴーグル、ガスマスク、救急セット、懐中電灯、などです(ちょっと音源やセッションログが見当たらず、全部は今のところ不明です……。もしわかったら追記しますが、多分難しいです)。一部装備品に関しては幸運判定を要求しましたが、一回ファンブル・一回クリティカルを出したので、送られてきたハーゲンダッツを期限切れのものに変更し、赤外線暗視ゴーグルとガスマスクを合体させた便利グッズ(当初要求していて却下したもの)を差し上げました。
【キーパリングメモ】
 PL同士で相談をしている間、私は少々最終戦のテストプレイをしておりました。この時はまだヤクザ側の戦力が五分五分かそれ以上だろうと評価していたので、時間がやや押していたこともあり、塔上の教団戦闘員(前衛)を一人削る判断をしました。まあその後決戦前の装備品要求でやや後悔しましたが、この結果どうなったかは……また来週。特に多人数戦闘がシナリオ中に入る場合、事故が指数関数的に起こりやすくなっていきますので、シミュレートもかねてできるだけテストプレイを行ったほうがいいです。
 実はこの時、塔自体を破壊されるという事態を想定していなかったので、少し焦りました。塔の発光シーン(何らかの魔術的装甲があるというサイン)のイベントはそうした状況で即興で挟んだものです。シナリオ崩壊の危機には即興でイベントをぶち込んで軌道修正するのが自然に誘導するコツだと思います。


 さて、装備品も受け取った探索者達は、儀式が行われる日以前に石塔があるとされる場所までまず向かいました。事務所への潜入が発覚しているため儀式の当日まで取り逃したヤクザの生き残りが塔の周囲では待機しています。塔の目星に成功すれば塔がうっすらと発行していることがわかりSANチェックなのは当時から変わらずです。また、ここでなんとPC3が〈クトゥルフ神話〉に成功し、この塔にかかっている呪文が《物体の保護》であり、この塔が破壊不能であろうということ、またこの白い石塔がヨグ=ソトース招来のために必要とされているものだということに気付き、追加のSANチェックを行うという処理を行いました。
【キーパリングメモ】
 当時は具体的な塔の大きさというものも考えていなかったのですが、とりあえずでかくて中には階段しかない塔であるということを伝えました。正直TRPGというゲームは説明し始めたらキリがないゲームなので、ある程度はフィーリングで済ますことが重要です。今は幅20m、高さ15mというずんぐりむっくりな形状となっていますが、具体的な大きさよりも感覚が狂うような大きな塔というイメージを持ってほしいなと思います。
 普通にCoCをやっていると中々ない〈クトゥルフ神話〉の成功シーンがありました。正直〈心理学〉などに並ぶKP泣かせな技能だとは思いますが、情報は惜しまず出してあげた方が良いと思います。成長もしないし技能も割り振れない、探索者が狂気に染まっていく指標でもある特別な技能ですしね。どうしてもシナリオ運営上開示できないという情報だけ伏せておけばいいと思います。

 やや中途半端ですが、今週はここで記事を終わらせようと思います。セッション中だとちょうどこの終盤に差し掛かる辺りで眠気が押し寄せてきており、辛かった思い出があります。また、このシナリオのセッション音声も例にもれず録音してあったのですが、なぜか自分の音声と卓のメンバーの音声が数十分ずれてしまっており、まともに聞くことができない状態になってしまいました。そのため、来週の記事は身内卓のメンバーの音声を聞きながら記憶で自分の発言を補いつつ書いていくことになってしまいます。多少あやふやな部分ができてしまうと思われ申し訳ありませんが、ご了承下さい。
 では、また来週お会いしましょう。

クトゥルフ神話TRPGセッション『I will regain it』感想その1 その2 その3 その4 その5 シナリオ

PC4はこんな感じの車に乗りたがっていたのですかね?確かにかっこいいですが。
子供の頃これに似たプラモデルを作ろうとしてお湯で浮かしてシールを張る工程が難しく、製作を断念した思い出があります。

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック