クトゥルフ神話TRPGセッション『エレベーターの恐怖』感想その4

なんか一シナリオ当たりの記事量が増える傾向が定着しそうですね。
得られる情報量は多くなるけどやっぱり見る人のことを考えてもっとスリム化を図ったほうがいいんでしょうか。ジレンマですね。
さて、今回の記事でセッションの6~7割のところまで終わりました。普段書こうと思っていることを執筆時に忘れてしまうということが最近ままあるんですが、一々書き留めるとまただらだらと長くなってしまうのかと思うと、やっぱりいいかと思ってしまいますね。
それでは、本編のほうに入っていきます。
※この記事はクトゥルフ神話TRPGセッション『エレベーターの恐怖』感想その4です。その1~3をご覧になっていない方はまずそちらをご覧ください。

その1 その2 その3 その4 その5 その6

以下ネタバレを含む感想です。ここからはシナリオを既に読んでいるか、プレイ済みということを前提に記事を書いていきます。
未プレイの方はネタバレに注意してください。



さて、二日目のエレベータータイムに入ります。特に今回はPC3がナイフとスタンガンを持ち歩いていたくらいで特にものを持ち込む人はいませんでした。この段階で全員が生き残る道は絶たれました。
開幕死体によるSANチェックが入り、PC1が一時的発狂(露出癖)を発症して服を脱ぎ始めたり(ここで所持品を漁られ、警察手帳や忍者装備を全員に見られてしまいます)、そいつに対してPC3が股間にスタンガンをかまそうとしたり、それを止めようとしてファンブルを出したPC2が感電したりしました。そういったなんやかんやがあって一段落ついた後、彼らが取った行動は死体漁りです。里中の死体からは電気修理系統の会社に勤めていることがわかる名刺が出てくる以外は特に出てこないとし、如月美智子の死体は私服の上からエプロン姿(刺し傷は残っていても包丁はなし)で、身分を表すものを一切持たせず描写しました。
死体を漁っても期待していた情報が得られなかった彼らは一時エアロスミスを歌ったり迷走しますが、続いてPC3が探索時の情報をしっかり活用し、四つの歌を奏でるというフレーズがエレベーター内の人間の死を意味しているということを指摘しました。ここで初めて他のPCもこのことに気づき、吠ゆる者の「心」に杭を打つことでこの悪夢から脱することができるという考えに至ります。
ここでPL達は今現在も生きている者達の中に「使者」がいるという疑いを持ち始めますが、さっそくPL2は如月美智子に疑いを持ち始めていました。その理由を「如月美智子が死んだ時だけ照明が突如落ちるという不可解な現象が起きていた」からであると述べますが、他のPLからはそこまで重要視されていませんでした。
【キーパリングメモ】
個人的には詩の解読は冒頭の怪談と照らし合わせてみればすぐわかるものだと思っていましたが、導入が長引いたためか探索によるヒントが出てくるまで誰も気づきませんでした。難易度を下げたい場合は怪談の説明をもっとPLに印象づけるとよいでしょう。

また、ここで「吠ゆる者」というワードに対してPC2は〈クトゥルフ神話〉技能を使い、なんと成功したため、以下の情報を与えました。

あなたは「吠ゆる者」がナイアーラトテップと呼ばれる邪神の数ある二つ名の一つであることを知っています。また、かのものは無貌の神と呼ばれており、一定の姿を持たないことで知られています。彼の嗜好的に、この舞台装置をつくったのは彼なのかもしれないと思うでしょう。

ここまでは良かったんですが、この次に与えた情報が後述する重大な勘違いをもたらしてしまいました。

かのものの性格上、興を削ぐようなことをすれば自分はどうなるかわからないということがわかります。彼の定めたルールに沿ってここを抜け出さなければならないでしょう。

【キーパリングメモ】
上の文章を渡した私の意図はこうです。
「ニャルラトホテプとか言う邪神がこの不思議空間作ったらしいぞwwwwwwwwwwとか言ったらぬっころすよ」
対してPC2の受け取った趣旨はこうです。
「エレベーターの天井開けたり変な行動すんなよ、したら誅すぞ」
たまにあるKPとPLの情報ギャップによるミスですが、PLを及び腰にさせてしまった点はかなり頂けません。特に私がこの文章を出したことで後悔している点は、ここでの情報がこれ以降後々まで尾を引いてしまったことです。

如月の死の状況を怪しみ始めたPC達ですが、PL4が照明への〈目星〉を宣言して成功したため、作者様のリプレイ動画にあった手書き画像に準ずる画像を各々に送信し、「通気口は四隅をねじで止められているようだ」と描写しました。天井を怪しんだPC1がクナイや力づくで開けることを試みたりもしていましたが、当然ながら開けさせません(天井を殴ったときは、「あまりにも硬い上奇妙な感触を覚えた~」などと言って多少のダメージを与えました)。
その後はNPC(特に如月)が怪しいということで死体を弄ろうとしていましたが、一向に話が進まないので時間短縮のため、もう一つには如月の「異様な死」をぼかすため、エレベーター内の照明を如月死亡時と同様に落としました。これはPC同士の、特にPC4の攻撃を誘うためです。行儀の良いことにPC4以外は誰も動きませんでしたが、流石に暗闇のままPCを殺すのは忍びないのでPC1に対する不意打ち一回(命中)、それに対する反撃(ファンブル)だけで一旦明かりを付けました(PC2による〈応急手当〉により2点回復するもダメージ大)。
【プレイングメモ】
今回まだこのエレベーター内で暗躍している者が誰であるか、あるいはなんであるかというのはわかりませんが、ただでさえ情報が少ない中、シナリオクリアのためにはそれを突き止める努力をしないといけません。今回(上には書いてませんが)PC2は暗闇での戦闘においてキックが飛んできた方向がどこかを聞いてきました。しかし、PC4は事前に場所を移動してから蹴っていたためそこからは誰が蹴ったのかを突き止めることができませんでした。
このようにPvPの場合、生半可な行動では相手のしっぽを捕まえるのは困難です。秘密持ちシナリオはこのような理由もあり得てして難易度の高いものが多いですが(このシナリオもそうです)、普通のシナリオでも通り一遍の探索では十分な情報が集まらないような高難易度のものがあります。そういった場合、例えば今回だと「3人の足を見て蹴りの際の感触から誰が蹴ったかを考える」などといったおよそシナリオでは想定されていなさそうなリアルアイデアによる行動が重要となってきます。そもそも靴を履いているのかなどを考えないといけなくなる点からこうした行動はKP泣かせですが、KPは探索者の有効な行動には相応の情報を与えるべきですし、プレイヤーとしてもそのような行動は高難易度シナリオクリアの鍵となります。しかし、シナリオの全てを知ったうえでシナリオを回すキーパーという立場に立たないと、こういった発想をシナリオ中に出す技術を養うのは難しいと個人的に思います。KP専でないのであれば、KP経験をプレイングに活かせるよう各場面で有効な行動を考えながらシナリオを回すと、PLとして別のシナリオに参加した時活躍できるかもしれません。

さて、この一件が起こったことで死ぬ前に秘密を公開しようという流れが発生し、まずは「もう自分は死んでしまうかもしれないから…」ということでPC1が持っている秘密をすべて公開しました。続いて不定の狂気中に持ち物を漁られオカルト組織に所属していることがすでにバレているため、「バレてしまったから言うんだが…」といった感じで簡単に敵討ちに来たといったような内容を発言しました(詳細な内容は話さず)。この場では残りの二人はうまく発言せずにやり過ごしました。
時間経過によるSAN値減少イベントを起こした後、続いてPL2が持ち込んでいたロープを使って(先に攻撃を受けた)PC1以外の腰同士を結び、誰かが動いた際そのことに気がつくようにするという提案を出し、PL同士はそれに了承しました。さらに、PC2は先ほどここに来た目的(≒秘密)を話そうとしなかったPC3とPC4に向かってこの状況だからあなたたちにも話してもらいたいと言い、話を促しました。
先に話し始めたのはPC4で、「自分はこのマンションの売買を仲介している者で、今回のような不穏な噂と変死者が世間に知れ渡ってしまい不動産価格が暴落しては困るので調べに来た。死体を見てもあまり驚かない(SANチェックが入らない)のはそのような立場ゆえ変死体をいくつも見てきているからだ。」という説明をしました。PC3は自分の秘密の内容のうち、「全員を殺した」の部分は伏せたうえでこの中に悪魔が紛れているということだけを伝えました。

【プレイングメモ】
PL4の説明内容は悪くはなかったんですが、ロールの流暢さに欠けていたことと、PL1とPL2にそれなら管理人と面識がないのはおかしいと突っ込まれた際、上手く切り返せなかったことからかなり怪しさが残っていました。(〈心理学〉に成功されると疑念を抱かれてしまいますが)嘘の説明をすることは秘密持ちシナリオにおいて秘密によっては自身の目的を達成するために重要なテクニックです。しかし、このように突っ込みどころのある脇の甘い説明をすると技能を使わずとも怪しまれてしまいます。パッとうまい説明が思いつかないような状況では、隙を見せないよう簡潔に嘘の説明をすることで切り抜けましょう(メタ的な視点から言えば〈心理学〉によって得られる情報を考えて多少の真実を混ぜるとより効果的です)。

さて、秘密の開示が終わったところでまた膠着状態が続いてしまいました。誰かしらが戦闘に走るか発狂(この場合ならKP権限で殺人癖を引かせようと思っていました)するまでSAN値減少イベントを起こそうか迷いましたが、PLの一人が眠そうにしていたのと既にここまでで4時間近くが経過していたため、シナリオを進めるためやや強引ながら再度照明を落とし、3人をつないでいたロープを切り落として誰か一人が死ぬまで明かりを付けないようにしました。PC4以外は誰も動かないため単独で、今度はPC2に蹴りを繰り出します。対象となったPC2は事前に警戒する旨を宣言していたので、回避の値を決めるための聞き耳ロールを許可するも、結果はファンブル。蹴りは必中扱いとし、蹴られた方向もわからないという裁定を下しました。体力の低下したPC1とPC2は各々が四隅に寄るよう提案し、特に2人は背中合わせの状態で隅にいるという行動宣言をします。
【プレイングメモ】
この背中合わせでいるというアクションは非常に素晴らしいですね。これでどちらかがダメージを受けたり、もしくは死んだとしても互いの潔白を濃厚にすることができます。

一悶着あったため立ち位置が明かりがあった時と変化し、先程のように移動して攻撃して誰が攻撃したかわからなくする、という行動をPCがとれなくなってしまいました。そのためPC4も攻撃を躊躇し、再び膠着状態が訪れます。本来ならこのまましびれを切らして誰かが動くのを待つんですが、先ほど書いたように探索も足踏み状態であり、シナリオを早く進める必要があったため、もうこの暗闇のシーンで死亡者を出そうと考えていました。しかし、この状況下で殺意を持っている人間はPC4だけであり、なおかつ行動を躊躇しています。KPとしてここの処理は迷いましたが、この時私はシナリオの進行を優先し、他のPCが視界を奪われる中PC4のみ視界を回復させました。これにより自由を得たPC4はPC1を攻撃し、致命傷を負わせます。クナイを構えていたPC1は攻撃者に対し傷をつけることで目印にしようとクナイを振り回しますが、判定はまたしてもファンブル。クナイが足に突き刺さり、そのまま前に倒れこんで絶命します。背中を預けていたPC2も異変に気づき、PC1が居た方向へとダイブしますが、視界の自由を得ていたPC4がすぐに移動していたこととPC1のファンブル処理により空気を抱いて床へとビターンします。
【キーパリングメモ】
ここの処理はPC4に有利に働いているので正直良い裁定とは言えないでしょう。秘密の内容や他PCが襲撃に警戒していることもあってどうせ途中で死ぬであろうと考えていた節もありますが、公平ではありません。死亡率の高さを盾に自己弁護しようにもこの死の要因はタイムキーピングの失敗に起因するところが大きいため、擁護の仕様がありません。
秘密持ちシナリオは個別処理の多さやロールプレイの複雑化により、総じて時間が長引きがちです(初めて秘密持ちシナリオのキーパリングをした『歌声は遠く響き渡り』秘密持ち超改造版では20時間という恐ろしい記録を打ち立ててしまいました)。このシナリオに限らず秘密持ちシナリオを回される予定のある方は、この点を踏まえてサクサク進行できるところ(主に導入)は可能な限りサクサクやっていきましょう。巧遅は拙速に如かずという言葉はTRPGおいても真理かと思われます(20時間シナリオのほうは楽しんでもらえたようで何よりなのですが、これは稀な例かと思います)。

さて、人が一人死んだことでエレベーターが上昇し始め、三日目が始まろうとします。が、シナリオを見てもらえばわかる通りここでかなり大きなヒント―天井裏の杭の転がる音―を得るための〈聞き耳〉ロールが発生します。その結果は……

全員失敗

正直こりゃアカンな、と思いました。

というわけで二日目のエレベータータイムで記事を丸々使わせていただきました。全体的にPCの探索が行き詰まり気味だった印象を受けます。キーパリングに自信がなかったり、プレイヤーの傾向的にこのシナリオが難しそうであれば、もう少し探索できる余地や場所を増やすべきかと思います(端的に言えば情報が出せずグダる可能性があります)。記事を書いていてキーパリング難易度の高さを改めて思い起こさせられますが、サブKP代わりに吠ゆる者PCを一人用意すると、よりキーパリング難易度が下がると思いますね。死亡率やPvP度、手軽さなどを考えると一度は体験してもらいたいシナリオです。
次回は三日目の終わりまで一気に書きたいな。書かなくちゃ。絶対書いてやる。

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