クトゥルフ神話TRPGセッション『エレベーターの恐怖』感想その1

今回は脆弱なニム様作成『エレベーターの恐怖』のセッションについて記事を書いていこうと思います。このセッションでは私がKPを務め、PL4人でシナリオを回しました。
このセッションは当ブログ初となる(それほど多くのシナリオについて書いているわけではありませんが)、秘密持ちシナリオのセッションとなります。BGB卓様作成の『ラフへローの結末』というリプレイ動画がかなり有名なので秘密持ちシナリオの存在を知っている方が多いかもしれませんが、知っている方も知らない方にも役に立つと思いますので、以下に秘密持ちシナリオの概要として、私が秘密持ちシナリオを回す際実際に配布している基本資料を張ろうと思います。前半は脆弱なニム様の別シナリオ『人狼村』から一部を改変して引用しております。

>『秘密』とはKP側よりPLに与えられた『PCの秘密』である。この秘密にはRPに多少の影響が出る可能性もある。またこの秘密の公開はPLの判断に委ねられ、公開の際にはRPでの公開が必然とされる。ただし公開した場合、PCに不利益な展開になる可能性があり、不用意な公開は自殺行為となるだろう。
>また相手が公開した秘密に関しては『心理学』を行い、成功することで公開した事柄が事実かどうかを判定できる。(真実のようだ等)
>但しあくまで自発的に発言した場合のみ適応され、誘導的に発言させた場合にはあやふやな判定になる。(特に同様は見られないようだ等)
>(例:全員で紳士であると独白させる流れにして各自心理学、貴方は変態か?と聞いて心理学等)

基本的に秘密持ちセッションではteamspeak3とスカイプのKP直通個人チャットを使用します
基本的に技能使用は全体窓での宣言とともに公開ダイスで振っていただきますが(以下これを表行動とする)、得られる情報は成功者にのみ渡されます(この情報の共有方法は自由)。
分かれて行動する場合、シーンを切るために少数派のグループは一度部屋を移っていただくことがあります。
また他者に知られたくない行動(以下裏行動)を行う場合、個別窓において「~を使用する」と技能値を併記する形で個々に送った後、KPがダイスを振ったうえでその結果をまた個別に伝える、という形をとります。

〇セッション中の基本的な流れ
表行動―(表行動中に各々個別に裏行動を宣言)→裏行動処理→表行動に戻る
このルーチンをシーンごとに繰り返していきます。ただし、簡単な行動の場合は表行動中に基本的には並行して裏行動の処理を個別窓を通じて行います。
表行動は同じ部屋や同じ場所にいる人を対象にまとめて処理します。個別で行動する理由が特になければ、時間短縮のためなるべく固まって行動するようにしてください。
キャラクターシートは、APPとSIZのみ他プレイヤーにも公開します。

〇セッションにおける注意点
秘密にかかわることだけに限りませんが、後出しじゃんけんの設定は基本的に認めないことにします。秘密がばれそうになった時の逃げ道は事前に考えてKPに設定を伝えるなりしておいてください。
また、PL発言においてミスリードを誘うような行為は控えてください。基本的に自分に降りかかった疑いはロールプレイによって晴らしてください(PL発言は心理学を使う余地がないためです)。

秘密持ちセッションにおいては、与えられた『秘密』によってPCの目的や性質・特性が変わってくることがあり、状況次第では探索者同士で敵対する可能性すら秘めています。互いが互いを疑うため、当然通常のシナリオのように諸手をあげて協力し合うといったオーソドックスな探索がしにくくなります。しかしながら、よりよいエンドを迎えるためには他者との協力は必要不可欠ですし、場合によっては秘密の公開を行う必要があるでしょう。
このような通常のシナリオにない不確定要素を多分に含んだのがCoCにおける「秘密持ち」シナリオです。ある程度の経験を持った者同士でないと立ち回りの上手さ次第で差がつき過ぎてしまう可能性があるので、初心者を一人だけ放り込むなんてことはやめるべきでしょう。秘密持ちセッションに参加する全員が最低限3回、できれば5回くらいは通常のセッションを経験していることが望ましいと思います。私はやったことが有りませんが、「シノビガミ」などシステム上で「秘密」システムが存在するTRPGの経験があるなら、この限りではありません。
前置きが長くなりましたが、例によってネタバレにならない程度にシナリオについて書いていきます。
このシナリオは現代日本(場所の変更は容易です)を舞台としたクローズド、シティを行き来する組合せ型の「秘密持ち」シナリオです。“神話生物との”戦闘は発生しない、探索重視のシナリオです。4人用ですが、多少の改変によって人数を変えることは容易かと思います(ですが、人を減らすほど難易度は上がる仕様です)。シナリオの進行によって大きく時間が変動しますが、オフセ、ボイセで最短2時間、最長で5~6時間くらいで終わると思います。なお、シナリオは脆弱なニム様のツイッターアカウントの固定ツイートのリンクからダウンロードできます。
これはシナリオ冒頭に書かれているトレーラーのようなものですが、この情報はPL全員に公開されるものであり、シナリオの概要として有用だと思われるので、ここに引用します。

>ある町にある少し古いマンション。そこのマンションには怪談として『悪夢のエレベーター』というものが存在した。
>6人でマンションのエレベーターに入り、特定の階のボタンを一度に押すことで、そのエレベーターは必ず途中で止まり、定員オーバーのブザーが鳴る。
>そして乗員が一人死ぬまで動き出すことはない。だから乗員たちは一人を選んで殺さなくてはいけない。
>一人が死ぬとエレベーターは動き出し、外に出ることができる。ただし、脱出した人も無事には済まない。目覚めると脱出した人たちはエレベーターの中で目覚める。
>そしてエレベーターは動き出し、また途中で定員オーバーのブザーが鳴り響く。
>そんな怪談話があることを知った探索者達はそのマンションに興味本位、取材、偶然とたどり着く。そして、そのエレベーターに6人で乗り込むこととなった。

といった具合です。いったいどんなエレベーターなのか、わくわくする導入ですね。
では、この先はネタバレが絡んでくるシナリオ説明が続きます。

その1 その2 その3 その4 その5 その6

以下ネタバレを含む感想です。ここからはシナリオを既に読んでいるか、プレイ済みということを前提に記事を書いていきます。
未プレイの方はネタバレに注意してください。



リプレイ動画内で作者様が明言されておりますが、このシナリオは同氏の他のシナリオの中でも飛びぬけて高い、脅威の死亡率75%です。個人的には4人生存率5%、3人生存率5%、2人生存率15%、1人生存率45%、全滅率30%くらいだと見積もっています(永久発狂によるロストを死亡とする場合)。このシナリオをプレイする前にはこの点と、途中離脱率が高いことをくれぐれも伝え忘れないようにしてください。また、途中離脱したプレイヤーをどうするかも事前に考えておいたほうがいいでしょう。私の場合はシナリオを配布した上でKPと同じ立場からシナリオの進行を見守ってもらいました。
脆弱なニム様はご自身で作成シナリオのリプレイ動画を上げていらっしゃるので、キーパリングに自信のない方はこのシナリオを回すときの参考として動画を見てみることをお勧めします。シナリオを見るとわかりますが、結構キーパーのアドリブによる部分が多い上、それにより難易度が変わってきます。元々のシナリオがハードなので、必要以上に難しくしたりしないように注意しましょう。それで十が三全滅されると、卓内が微妙な雰囲気になりかねませんので。

また、このシナリオにおいてはリアルアイデアがかなり重要となってきます。このシナリオにおいては特に序盤「何をすればいいのか」がわかりにくいです。卓のプレイング傾向によりますが、「ここでは○○の技能を振ってください」などといった具合にこまめに技能使用を促すことが多い卓もあるでしょう。そのスタイルを否定するわけではありませんが、あまりそれをやりすぎるとこのシナリオはかなり難易度が下がってしまいます。上記のような優しいKPはその点をどうするかよく考えるべきでしょう。これについては、今後のブログ記事を参考にしてください。どこまで私が描写をしたか、技能の促し方などを自分なりの考えを交えて書いていきますので。

今回私が出した独自色として、シナリオクリアによる報酬システムと継続探索者の許可があります。
前者は身内卓初の秘密持ちセッション日吉秀介様作成『歌声は遠く響き渡り』の色々改造版より導入しているシステムで、各々の秘密に応じて報酬を与えるというシステムです。今回は、PC1~3が生還時にはステータス2ポイント、技能2つ成長チケット(新規探索者にも使用可)を、PC4が生還時にはステータス3ポイント、技能3つ成長チケット(同上)または殺したPCの数だけステータス2ポイント、技能2つ成長チケットを与えるという具合にしました。この報酬システムに関しては、ハンドアウトや秘密によるプレイングの制限によるお詫びと、生存への熱意を駆り立てるという意味合いがあります。まあ独自色と言いつつ、これも脆弱なニム様の他の秘密持ちシナリオのシステムに影響された面が大きいんですが…。
後者に関してですが、これはPLの提案を受け入れた形です。元々は全員新規探索者を作ってもらう予定でした。秘密持ちシナリオというのは互いがグレーであるという状態が非常に重要なので、万が一継続PCであることが発覚してしまえば、KPが取り繕ったとしても余計な混乱を与えるだけだからです。普通に考えれば白ですが、KPとしてはそれを絶対に肯定できませんから(一人だけ白確定はあまりにも有利なので)。特にこのシナリオの場合はあまりにも致命的すぎます。それでも受け入れた理由としては、もともとこの卓ではあまり継続PCが使われない傾向にあり、それを踏まえたうえで終わった後で「実は俺…」というのがやりたいという要望があったことと、上述の理由を説明した上でシナリオ中身元がわからないようにするという要望を飲んでいただけたこと、そしてそのPCが〈クトゥルフ神話〉技能を13%持っていたことの3つがありました。あまりPLの提案を無下にはしたくないですし、自分の責任の下で許可しました。が、他の方には正直オススメしません。セッション中ずっとヒヤヒヤします。

今回の記事では前置きが長くなった関係上セッション中の感想に入るとキリが悪くなるので、本編を期待していた方には申し訳ございませんがその2以降に回させていただきます。
では、また次回以降。

クトゥルフ神話TRPGセッション『エレベーターの恐怖』感想その1 その2 その3 その4 その5 その6

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