クトゥルフ神話TRPGシナリオ・セッション『彼方より来たる』感想その1

 今回は私が参加した最新のセッションである、るるいえびぎなーず収録内山靖二郎様作成の『彼方より来たる』のセッションについて記事を書こうと思います。今回のセッションでは私がKPを務め、PL3人でシナリオを回しました。本記事はシナリオ感想記事であり、次回以降がセッションの感想記事となります。

 このシナリオは現代日本が舞台の中編シティシナリオです。探索者達が不動産の共同購入計画に興味を持ち、現地の見学に行くところからこのシナリオは始まります。シナリオの傾向としては、戦闘よりは探索重視、そしてSANチェック多めのシナリオです。書籍が「びぎなーず」と銘打ってる通り、掲載されてるシナリオも『悪霊の家』や『もっと食べたい』に匹敵するような初心者の入門用として使えるシナリオとなっていますが…。ネタバレを避けるため下で説明しますが、例えKPがある程度の経験者であったとしてもPLが全員初クトゥルフとなる場合には、このシナリオはお勧めできません。とは言え、シナリオの内容に問題があるというわけではなく、内容は初心者からベテランまで楽しめるような中編シティシナリオのお手本のような素晴らしいシナリオです。『るるいえびぎなーず』にはこのシナリオに加えてシナリオ自作の方法についても一通り書かれているので、シナリオを自作してみようかと考えている方にとってもこの本は非常にオススメです。

その1 その2 その3

以下ネタバレを含む感想です。ここからはシナリオを既に読んでいるか、プレイ済みということを前提に記事を書いていきます。
未プレイの方はネタバレに注意してください。


 まず最初にこのシナリオを初クトゥルフのPLしかいないセッションにお勧めしない理由ですが、それはシナリオ序盤から登場する空鬼の存在がかなり鬼畜であるということです。空鬼は一日に二回しか現実世界に表れることができないという制限があるものの、このシナリオは最初の空鬼遭遇イベントが夕方~夜である関係上、一旦探索者達は家に帰る必要があり、この時点で空鬼の出現制限がリセットされます。このシナリオでは屋敷の探索、病院、パイプ爆弾の改造という3工程(志賀の死亡イベントを入れると4工程)を経る必要がありそれぞれにそこそこの時間がかかるため、最短でも3日、探索が捗らないと4日かかってしまいます。

即ち、空鬼との接触によるSANチェックだけで最大8回ものSANチェック(0/1d10級)を行わなければなりません。
これに加えて更に、NPCの拉致や空鬼に取り込まれた犠牲者を見たことによるSANチェックが複数回発生します。


 このため並のSAN値の探索者であればシナリオ中に半分くらいは不定の狂気に入ってしまうでしょう(私が回したセッションでも一人SAN値を30近く減らして不定入りした探索者が居ましたし、リプレイでも複数人不定入りしてましたね)し、中には早々に発狂するPCも出てくるかもしれません。シナリオによって狂気の内容が決められているので発狂によりシナリオが崩壊する可能性は低いと思われますが、流石にここまでダイナミックにSAN値ピンチになるシナリオよりは、前述の2シナリオや『毒入りスープ』のようなオーソドックスだったりライトなシナリオを回すことを私はお勧めします。最初くらい発狂ロールよりは探索のほうに集中したほうが、右も左もわからない人たちにはやりやすいでしょうしね。
 恐ろしさへの慣れルールをセッション全体に適用したり、色々と手加減を加えて発狂率を下げる選択肢もありますが、せっかくの高発狂率シナリオですしそのまま運用してみてはいかがでしょうか。

 今回はセッションの感想記事でしたが、次回以降はセッションの感想記事となります。

DL00006.jpg


クトゥルフ神話TRPGセッション『彼方より来たる』その1 その2 その3

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック